『格』も単独論上の問題なること
『標準漢文法』四十四項に曰く、 格は詞の連詞中に於ける立場を定めるものであるから他詞と全然無関係なものではないが、其の他詞と関係すべき性質だけは、関係しない中にも持っているのであるから、其の性質は単独論上の問題である。 …
『標準漢文法』四十四項に曰く、 格は詞の連詞中に於ける立場を定めるものであるから他詞と全然無関係なものではないが、其の他詞と関係すべき性質だけは、関係しない中にも持っているのであるから、其の性質は単独論上の問題である。 …
ちょっと長いですが、文法上それほど難解なところもありませんので、自分なりに句読を切りつつ書き写してみてください。 莊暴見孟子曰暴見於王王語暴以好樂暴未有以對也曰好樂何如孟子曰王之好樂甚則齊國其庶幾乎他日見於王曰王嘗語莊子 …
英国の論理学者ハミルトン曰く、 砂地に墜道を開鑿するの事 業、言語と思想との間に行はるる関係に類する者有り、此の事業を起こすや、一尺、否殆ど一寸は一寸を開鑿する毎にアーチを石造して其の既に開鑿したる部分 を強固ならしむる …
「為~所~」は一般に「~の~する所となる」と訓まれまして、被動(受身)を表すものであります。たとえば「富豪為悪人所殺」とあれば、「富豪、悪人の殺すところと為る」と訓み、「富豪が悪人に殺される」の意となります。松下博士もそ …
動詞の格には、独立終止格的、客体的、連体的、修用的、実質的用法の五つがあります。今回見ますのはこのうちの修用的用法の一つ、状態的用法であります。状態的用法と申しますのは、形容動詞特有の用法です。「高飛(高く飛ぶ)」とあれ …
漢文の読み下しでは「未然形+ば」と「已然形+ば」とをあまりやかましく区別しないようにも言われまして、また実際そう考えても差し支えはないのでありますが、厳密に申せばそれはちょっと違うのであります。そもそも「未然形+ば」が仮 …
上図の二重線部『三十分間』と『前』とは共に進行的に考えられた名詞です。動詞ではありませんが、進行的なる運用にある観念で、その運用に対して実線部は従属語となっておるのです。 「自」はここでは前置詞性動詞です。「以」は「自」 …
吉波彦作氏の『漢文研究要訣』に曰く、 凡ての白文を訓読しようとするに際して、最もの捷径であり適切であり確実であるものは、造句法から考察することである。造句法の概要に熟達しておるならば、如何に未見の白文でも容易に訓読するを …
打ち消し(否定) 否定を表す字を確認しておきましょう。 「不」や「非」が副詞というのは分かり難いかもしれませんが、簡単に申せば下の語を否定的に修飾するのです。「不遠」は「不的に遠い」のです。「非君子」ならば「非的に君子で …
以下皆『』で括ってあるところは名詞化しております。読むに当たって「~こと、~とき」などを補って訳すれば分かりやすくなると思います。 『君子之事親』、孝 (孝經) 『其為惑也』、終不解矣 (韓愈・師說) 『其得水』、變化風 …